[ 12/02/2009 THU ]
S水先生は毎年ロンドンのNatural History Museum(ロンドン自然史博物館)(通称NHM)に来て研究をしている。つまりはNHMに知り合いがいる
というわけで先生はNHMのentomologist(昆虫学者)(専門はハチ)のGavinさんに連絡をしてくれて、この日の14時にNHM入り口の恐竜標本前で約束をし、特別に研究スペースの中に入れてもらえることになっていた
超緊張。想定問答も書いておいたが失礼をしてしまわないか不安。
朝はsainsbury(セインズベリー)でパンを買ってリージェンツパークを歩いた
水鳥のいっぱいいる池の前のベンチで朝ご飯。イギリスのパンは安くておいしい
ジョギングの人がいっぱいいて、おにーさんが挨拶をしてくれた。ロンドンの人はフレンドリーな人が多いし。
帝王は御満悦ですv
駅に向かって歩いていたら、後ろでドサリという不自然な音がした
振り返ったら、おばあさんが盛大に転んでいた。
あまりに見事な転びッぷりに、ついうっかり駆け寄って" Are you all right? "と。
おばあさんは僕の手をつかんで立ち上がり、" Thanks. "
この僕が、こんな偽善者的行動(言い過ぎだ)をしたのは、あのおばあさんの転びッぷりがあまりに見事だったからだ。その見事さに、僕は考えるヒマもなかった。
生まれてきた中で一番の見事な転びッぷりだった。間違いない。
思えば英国には体の不自由な人が多いように思う
変な言い方だけど、お年寄りがお年寄りっぽいというか。杖をついて歩いていたりゆっくり体を引きずるように歩いていたり。まるでお話の中のよう。
こうも明確な身体的弱者がいると、親切の精神も発達しやすくなるのかなあ、なんて。
年配の人は太っている人が多いから(ぽっちゃりではない。明白に「太っている」に分類される。)ってのもあるのかな
NHMのあるsouth kensington駅へ。
地下通路にピアノ演奏者がいた。路上演奏者のことをバスカーと言って、なんかの許可を取れば決められた場所でこうして演奏できるようになっているらしい
ノリノリで陶酔しながらの演奏。素敵だ。
そしてとてもうまいのです。長い地下通路だったので演奏を聞きながら気分上々でNHMへ。
insectのコーナーに2時間くらいいた。英語を読むのにとても時間が掛かる…
NHMにはキュレーターのいるブースがいっぱいある。この虫のコーナーにもいてちょっとお話。silk moth. stage.
キュレーターの方達は全身と表情を使って説明してくれる。すごい表現能力だ
彼らが帰る時、わざわざ声を掛けてくれてbye!と言ってくれた。とてもフレンドリー。
恐竜コーナーの等身大ティラノサウルス↓

動く上に吠えます。大分迫力。日本製らしいよ
それとパラサウロロフスの頭部骨格化石↓

あれです、アタマのツノみたいなのの中は空洞になっていて、そこに息を送り込んでホラ貝みたいな鳴き声を出す(と考えられている)恐竜。好きです
14時、Gavinさんに出会う。僕と同じくらいの背の人で、おじさんというよりお兄さんという感じ。優しそうな雰囲気で緊張が多少和らいだ
研究室の中に入れてもらうと……とんでもない広さと屋根の高さのところに、ロッカーがずらり。これが全てハチの標本だという……すごすぎる。。。
ハチにはbeeとwaspという二種類の英語があって、前者はミツバチとかを指し、後者はスズメバチとか怖いハチを指す(と思う)
Gavinに聞いたらwasp , sting と言っていた気がするがミツバチだって刺すしなー
waspを中心にFamily(科)の標本を見せてもらい、 Pompilidae(ベッコウバチ科)の標本を特に見せてもらう
そのあと別の棟へ行き、nest(巣)の標本を見せてもらう
変わり種に、シルクハットの中に作られた蜂の巣や、カラフルなジャンパーを素材に作られたためカラフルな巣があった
2時間ほどそんなこんなで色々見せてもらって、またここに来ることがあったらinfomation deskに頼んで呼んでね、と言ってくれてお別れ。
とても親切に丁寧に教えてくれた。そして非常に面白かった
holotype(新種をみつけたら、その種の代表というか見本みたいな感じで定める個体の標本)(とっても大事なもの)がひとつの標本箱を開ける度に5個位はあるしね!どんだけ!?
さらには、ちゃんと種の同定(あるいはfamilyまで)がされて標本箱に入れられている
これだけの量に対して、同定と整理ができているなんて。
しかし。
本当に申し訳なさ過ぎるが、7割くらい何を言っているのかわからなかっt orz
ドキドキして興奮が収まらず、気を落ち着けるためにNHM内のカフェに行ってポットで紅茶を注文。
席はちょっと混んでいた。空いている席をやっと見つけた、と思ったら向かいからおばあさんも座ろうとした
譲ろうと思ったら、いいよと言ってくれて相席。
取ってきたパウダーが砂糖かクリームかがわからずうんうんしてたらおばあさんが見てくれた。"is it sugar?" "Yes. chemical. "
ミルクいる? あ、どうも。
日本では紅茶にミルク入れないの? 僕はいつも入れます。
どこから来たの?中国? いや、日本です。
紅茶おいしいですね、イギリスはパンもおいしくて、いいとこですね。
とかまあお喋り。30分くらい喋っていたか
残ったミルクと、おばあさんの手作りのパンケーキをもらった
これが本当においしかった。シナモン風味。
ぼくはそれを食べていたので、おばあさんは先に席を立った
↓もらったパンケーキとミルク(紅茶に投入済み)

これは観光客だからこそ出会える人間の親切さなんだろうか。それとも英国の人はそうなのだろうか
まあ、今思えば、前者4割 後者1割 残りは僕の図々しさとあのおばあさんのアクティブさ故かな
なぜあのおばあさんのアクティブさがわかるかと言えば、偶然にも2週間後ケンブリッジでこのおばあさんと再会するからです
それはともかく、しばらく英国人の親切さに感動しながらぼけぼけとNHM内をまわる
だがまだ半分くらいしか見終わらないうちに閉館となり追い出された。
NHM建物はこんな感じ↓

NHMは古く歴史ある博物館。建物自体ものっそ美しいです
駅近くの電話ができるお店でS水先生の研究室に電話する。しかし警備室につながってしまう。今思えば、あの時時差の計算をマイナス9時間で考えていたが、逆でプラス9時間だった。研究室にいないのは当然だ。夜の3時ということになる。朝の9時ならいる可能性は高かったが。
家にも電話し(5日に一度いれないと捜索願を出す、とか訳のわからんことを言われた)留守電に吹き込んだ。もし帰国したら、即刻消去しようと同時に決意。
出来合いのパスタ?を夕飯に食べる。なんだか、見た目以上のパスタが多い。
向こうのものは一パックがなんでも1.3人前くらいある。すごく多い訳でもないから全部食べてしまうがそうするとお腹がぱんぽんになってしまう。
アメリアに" you must learn English."
" You must. " と言われる
" You must. "が脳内で「ダメよ、しなきゃ」と勝手に翻訳され、なんだかかっこいい忠告の言葉だなあ、とずいぶん印象に残った
全くもって、仰る通りです…
ランドリーで洗濯をする。やり方がわからないのでreceptionのおねーさんが一緒に来てくれた。
空いている洗濯機がなく、洗濯し終わっているが取り出していない洗濯物を出そう、とお姉さんが言う。
け、蛍光ピンクのぶりーh……
おねーさん " Oh! "とか言いつつばっつり見ていたよな…
[ 13/02/2009 FRI ]
ジェイソンですね。
sainsburyでパンを買ってユースで食べてから出発。キングスクロスへ行き、予約していたYork行きのチケットの発券とケンブリッジ行きのチケットを買いに行く
案内係のおじさんがフレンドリーというより陽気な人で、入り口のあたりを歌をうたいながらうろうろして獲物(不案内な人)を待っていた
僕がどこでadvanceチケットが買えるのか尋ねた時は最後に「I love!」と言っていた(多分、My pleasureを強くした感じ?)
こっちの人は仕事をしていても、すげーナチュラル。普通に自分の機嫌が良かったらそう振る舞うし悪くても然り。
それはとても羨ましい。僕がそうしたくてしかたない在り方。いいなあ…
ピムリコへ行き、Tate Britainへ。
好みの絵が多い。特に魅入られたのは、George Frederic Wattsの"HOPE"
" HOPE need not expectancy. It suggests here rather the music which can come from the remaining chord. "
まあ、別に思いつかない解釈じゃないけどね。誰かが言いそうな解釈ではある。
しかし特に引っ掛かったのはそのタイトルではない。
目を覆われた女性。星に跨る。
手にしているハープ?は弦がひとつしか残っていない
この、目を覆われた女性というモチーフは確か後でYorkに行った時も見かけた
このモチーフに…やたら僕は引っ掛かる、なんだろう?
覆われた、というのは白い布で目隠しをされているということ。
僕の勝手な妄想だけれど、この女性は見えないけれど普通に物事を行える(というかそんな感じで描かれている)(気がする)
視覚の欠如にあっても通常通り。
視覚。現状。状況。
彼女の持つもの故に。通常。
17時に一通り鑑賞を終える。歩き回ってクタクタで、このあとRoyal Academy of Artsに行こうと思っていたがとてもできない
駅に向かう途中英国版クレアーズみたいな店をみつける。蝶モチーフが多い。
英国はどこもそうだったのが、蝶のモチーフがよく使われる。
何故だ?みんな蝶が好きなのか?
まあ向こうでは普通種のPeacock(クジャクチョウ)とかすげ美しいもんなー
日本にも高山にはいるが、確か取っちゃいけなかったよーな。
途中本屋を見つけて入った
ギシギシきしむ古めかしい床や階段。落ち着いたダークグリーンの内装。読むためのソファー。シン…、と静まりかえっている
とても良い雰囲気の本屋で、閉店19時まで座って本を読む
oxford pressのThinkという本を購入。多分一般向けの哲学本だが、なんとか英語が読めるのと、平積みしてあるので(この後どこの本屋に行ってもこの本がピックアップされていた)購入。Simon Blackburn著
袋を見たらLondonで一番古い本屋だったらしい。へぇ。
scienceの棚にはまず一番にbiologyが来る。これはどこの本屋でもそうだった
で、quantum(量子)の本がくる
化学と数学の本はあまりない
カバーは当然ない。ほとんどペーパーブック。表紙は個性的?なのが多いけどタイトルはシンプルなモノがおおい。僕が買ったのだって、think、だからね
YHに戻って、セインズベリーでトマトとパスタとアップルタイザーを購入。
全部で£2.17(≒¥308)。安いなー円高万歳。
案の定アップルタイザーをベッドにこぼす。お約束だよねwwwww
荷物の片付けをしていたら寝てしまい、0時に無理矢理起きて風呂に入りネットをして就寝。
[ 14/02/2009 SAT ]
7時にYHを出て、キングスクロスへ。今日は北のYorkへ行く
待ってる間ホットチョコレートを頼む。てっきりチョコレートを溶かした飲み物かと思ったら、ただのココアだった。……まあ、そりゃそーか。。。
席に着きしばらくすると、紅茶とおかしのサービスが。素晴らしいな英国の鉄道は!
山がないので地平線が見える。同時に、雲の地平線も見える

遠近法が西欧で発達したのはこのせいか…?だって、まさに遠近法が使われた風景。
ウシや羊(ヤギ?)や馬が放牧されている。
1時間ほど乗っていたらチケットの拝見。
………これもお約束ですか!
1stクラスの、同じ番号の席に座っていた。僕はスタンダードの席です 。
それでこの紅茶とお菓子のサービスか!
別に怒られもせずあっちの席だよ、と教えてくれた。お菓子はまだ食べていなかったのだが没収されたりもせず。
まあ、申し訳ないけれどluckyでした
ていうか紅茶とお菓子のサービス以外何も変わらなかった。席もまったく同じ。それで値段が大分上がるのはいささか理不尽だ。その余分なお金で自分でお菓子を買う方がよっぽど良いものが食べられるだろう
10時にYorkに着く
まずはB&Bへ向かう。
B&Bはホテルみたいなシングル部屋。きれい。

荷物を置いたらさっそくYorkの中心地へ
せっかく古い街並みなのに、観光地化して店がいっぱい入っていた。なんか古い街並みを楽しむ雰囲気ではない…
しかも人がものっそ多い。まあ、今日バレンタインデーだしね…
クリフォードタワーへ

なにげに英国に来てから歴史を売りにした観光的建造物に入るのは初めてだ
ここに中世のKingやQueenやらがきたり、鋳物が作られてたり。この石のレンガに時が染みついているのか… どきどき。階段を使う時人が触れそうなところに触れてみる。きっとここを使った昔の人も触っただろうなと。いや、観光客もいっぱい触ってるだろうけど
石垣の中にハエがいて捕獲
ヨークミンスターに一番入りたいが某事情で明日へまわす
お昼になってCOSTAへ。初めてcafeに入る
タコスとジンジャーラテを注文。席が空いていなかったが、座っていた人が譲ってくれた。親切だなあ、といちいち感動する日本人な自分。
温めてからタコスを持ってきてくれた。
ガーデンにはsquirrel(リス)がよくいて、アヒルもいる
Tea Coffee Roomという店に行列ができていた。中を見ると、3段重ねのスイーツやら。
とてもおいしそう。30分ほど並び、入る。地下。
アフタヌーンティーセットを注文。

紅茶もお菓子もとてもおいしい。サンドイッチのようなものに、スコーンとクロテッドクリーム、そしてパンケーキ。
だが、段々と甘さがつのり喉が焼けそうで吐きそうになる。というか食べられね ぇ !
しかしまさかこれを残すとかとてもできず、無理矢理完食。
(結果、翌日まで気持ち悪さが残った)
店を19時頃出たら外は真っ暗で人もいない
酔っぱらいがいたりと少し恐怖を抱きつつB&Bへ戻る
中略。
坂本真綾の「夜に」
お風呂にも入らずぐだぐだして寝た
ちなみにこの日は誕生日でした
1回だけアタマをかすめたけど放り捨てた
そのあと二度と思い出すことはなかったよ
つづく(このペースで書いてったらいつ書き終われるんだ…?)